もう十日ほど前になるでしょうか、我が家のレンジオーブンがいきなり故障して使えなくなってしまいました。

知っての通り、現在我が家には生まれたばかりの女の子がおり、上の子も併せて昼間は妻が一人で面倒を見ています。

そのためどうしても家事がおろそかになり、食事も作りはするのですが、やはり作り置きや冷凍食品に頼る比重がどうしても高くなってしまいます。

そんな状況で電子レンジが使えなくなってしまうのは、我が家の生活を根本から脅かす一大事件でありました。

その日のうちに修理には出したのですが、時間は当然かかりますので、その間電子レンジが使えないことに変わりはないため、その間の食事はどう工面したものかと妻と二人途方に暮れかかりました。

幸運だったのは診療所にスタッフの方々が使っている古い電子レンジがあったことでした。

翌日それを家に持って使うことにしたのですが、そうなるとスタッフの方々が困るので、持って帰れるのは皆が使わない夜から朝までの間だけということで話が落ち着きました。

朝と夜、診療所と家の間を電子レンジを抱えて持ち運ぶのは結構な重労働で参りました。

しかしこのおかげで我が家の台所の負担は大いに救われました。

当然昼間は使えませんでしたが、それはもう何とかなる範囲であったのでそれ以上の贅沢は言えません。

それにしても文明の利器というものは知らなければそうそう問題など起こることはないのに、一度その便利さに慣れきってしまうと途端に生活が回らなくなるから恐ろしい。

そもそも電子レンジなどはほんの数十年前に出来たものであって、長い人類の歴史から見ればつい最近の出来事で、なくて当たり前時代の方が長かったのに、一度壊れるとこの有様。

人類というのはこうも脆い存在なのかとちょっとショックを受けました。

 

ちなみにレンジオーブンは昨日、修理が終わったのですぐに引き取りました。

ああ入ったものの、現在ではレンジのない生活など、考えられそうにありません。